木製サッシのメリットは断熱効果!リフォーム費用も徹底解説
見積りと費用
2020.10.22
この記事は約10分で読めます。
みなさん、こんにちは。
この記事を読まれているあなたは、こんなお悩みをお持ちではないですか?
困った人
私のお家、エアコン入れても、夏は暑いし、冬はかなり寒いのよ・・原因は窓じゃないかと思ってるの。
福子
そうですね!アルミサッシから木製サッシに変えるとかなり変わりますよ。
この記事を読む事で、次の事がわかります。
木製サッシのメリット、デメリットがわかります。
木製サッシのリフォーム費用がわかります。
そんな私は、
【運営者:ふくこ】
元・建築士事務所勤務の3児の母。
プロの知識と主婦目線の両方で、リフォームや住まいのお得情報を発信中!
実は大きな失敗経験も…。
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輸入住宅では定番の木製サッシですが、現在日本での使用率は、全体のわずか1%程。
今はほとんどアルミサッシが使われています。
アルミサッシは安いですが、外の冷気がモロに伝わるし、家の天敵、結露が発生して、家の寿命を減らすうえに、湿気でカビとダニが発生し、シックハウスに悩まされる事も。
福子
その点、木製サッシは断熱性抜群だし、結露も発生しないから、カビ、ダニの心配なし。ちいさなお子さんがいる家庭でも安心です。
「でも、木製サッシって燃えやすいんじゃないの?火事の時大丈夫?」と思われがちですが、実は逆で、木材は炭化して、長い時間火に耐える事ができます。
むしろ、アルミサッシは火災が起きた場合、溶けてしまうんです。
木製サッシは、色々な機能とメリットを持っています!
そして、何より私達にやすらぎを与えてくれ、空間を素敵に演出してくれますよね。
福子
今回は、木製サッシの長所、短所、費用相場を詳しく解説していきますね!
木製サッシをご検討の方は、参考にしてみてください!
木製サッシの長所は断熱性能!リフォーム費用は高めだがコスパ抜群

困った人
木製サッシは家の雰囲気がよくなるのは知ってるけど、メリットを詳しく知りたいわ。
福子
そこは気になる所ですよね!木製サッシの機能性についても、説明しますね。
断熱効果が高いので結露から家と健康を守ってくれる
木製サッシは断熱効果が高く、冷暖房のロスを最小限に抑えてくれます。
木製サッシはアルミサッシに比べ、熱伝導率が約1800分の1とかなり小さく、断熱性能が全然違います。
アルミサッシは結露が発生してしまいます。結露は、瞬く間にカビを発生させて、そのカビをエサにダニが湧き、喘息やアレルギーの原因になってしまいます。
そして結露は、建築構造を支える骨組みに、確実にダメージを蓄積していますので、家の寿命を縮めているんです。
困った人
寒い日にアルミサッシに触れるとヒヤっとするし、暖房入れても熱がぐんぐん持ってかれますよね。
福子
断熱性能の基準が厳しい国では、アルミサッシの代わりに、木製と樹脂サッシが主流となっていますよ。
木製サッシを使う事で、結露が発生しませんので、カビたり、木材を腐らせたりする事がなくなりますよ。
精度の高い金具やガスケットを装着する事で、気密性も高くなり、防音効果も期待できますし、エアコン効率もよくなるという利点があります。
木製サッシに使うガラスは、高断熱ガラスや、複層ガラスを組み合わせる事で、断熱効果をさらに上げ、ガラスの結露も防げます。
木材サッシの良さは自然素材の温かい風合いと経年変化
サッシが、アルミと木材では印象が全然違いますよね。
国内では、サッシといえばアルミといった感じで、ほとんどがアルミ製です。
アルミサッシだと、どうしても、冷たい印象になってしまいますし、味気ないですが、木製サッシにするだけで、木のぬくもり、やさしさに加え、経年変化を楽しむ事ができます。
自然素材なので、インテリアとしてもコーディネートしやすく、雰囲気もよくなりますよね!
福子
木製サッシは、外の景色を切り取ってフレームに入れたような、まるで絵画のような窓になりますよ!
こまめなお手入れで長寿命に!木材は地球にやさしい
木製サッシはこまめにメンテナスをすれば、何十年ももつと言われています。
木製サッシの本場ヨーロッパでは、なんと100年近くの寿命がある窓枠もあるそう。
アルミや樹脂製のサッシは、処分の際にダイオキシンが発生したり、製品を作るときに出る二酸化炭素が温暖化を引き起こす原因として、問題となっています。
そして、アルミ建材を製造する時は、木材を加工するより1,460倍もエネルギーを使うんですよ。
木材は長期間にわたってリサイクルできる循環資源だから、地球にやさしい素材なんです。
福子
森林を過度に伐採しすぎない事も大切!バランスよく伐採する事で、生態系が守られています。
木は優しいイメージなので、「弱い」と思われがちですが、実際はアルミよりも非常に強い建材です。スギ材の場合、アルミの約5倍強いと言われています。
木製サッシは手間がかかる!リフォーム費用はアルミの約2倍

いい所がいっぱいの木製サッシですが、取り替えた後、「なんだか、思ってたのと違う」と後悔するのも嫌ですよね。
福子
デメリットもありますので、それを知った上でご検討されるといいですよ!
3〜5年を目安に再塗装を!窓金具もこまめな手入れが必要
外のサッシは毎日、日光や雨風にさらされていますので、どうしても、塗装の色落ちや色あせが起こり、劣化してしまいます。
そのため、一旦雨水が入り込んでしまうと、なかなか乾燥しづらく、腐食の原因となる場合もありますので、晴れた日には窓を開けて乾燥させましょう。
そして、大体3〜5年をめどに、再塗装をする必要があります。
窓金具やレールは劣化してしまうと、窓の開け閉めが難しくなります。
定期的にシリコンスプレーなどをかけ、ケアをしてあげましょう。
福子
日曜大工が好きな方は、塗装などのお手入れを楽しむ事ができるかもしれませんね。塗料は木の風合いを活かす、オイルステインをオススメします。
ご自身で防水塗料を塗る場合、脚立や足場が必要な場所を施工すると、危険が伴います。経験がない方は、無理せずプロのリフォーム業者に依頼する事をオススメします。
木製サッシの価格はアルミサッシより約2倍高い!
そもそも、アルミサッシが安すぎるのですが、価格比較をされると、やはりアルミにはかないません。
メーカーもコストダウンを考えていますが、普及率が低く、生産効率が上がらないため、価格が上がってしまうのです。
また、使う建材も高級な木材を使うメーカーだと、品質は上がりますが、さらに値段へ反映されます。
福子
しかし、断熱性能や結露の事を考えると、決して高い買い物ではないと思いますよ。
「防火地域」や「準防火地域」に指定されている場所では、費用が1.2〜1.6倍ほど上がります。「防火認定」を受けていない木製サッシは使えない場合があるので、防火仕様のサッシにする必要があります。
木製サッシのリフォーム費用は15〜80万円!窓の種類別で徹底比較

木製サッシやガラスの価格、もろもろ諸経費を合わせた、総額をご紹介していきます。
リフォーム方法によっても値段が変わります。
木製サッシのリフォーム方法は「カバー工法」と「はつり工法」があります。
カバー工法とは、すでにある窓枠をそのまま利用して、新しい窓枠を取り付ける方法です。工事費用は約10〜20万円です。
工期が短く、費用が安くなるというメリットがあります。
デメリットは窓の大きさがやや小さくなってしまいます。
はつり工法とは、元からあった窓枠やその周りを壊して取り除き、新しいサッシを取り付ける方法です。工事費用は約30万円です。
大規模な工事になるので、工期は長く、費用がかかります。
福子
カバー工法は、大掛かりな工事にならないから、リフォーム向きね。
へーべシーべ引き違い戸のリフォーム費用は40〜80万円!
ドイツ語で「持ち上げる」という意味のへーべシーべは、引き戸についているレバーハンドルを、180°回転させる事で、引き戸が持ち上がり、スライドができる窓です。
反対に閉める時は、グッと閉め付け、気密ロックできます。
福子
大型窓でもラクラクで、滑らかな開閉ができるのが特徴です。
木製サッシの耐震性能は、地震が来てサッシがゆがんでも、ガラスが割れないように、スキマを大きくとっています。
そして、木はアルミサッシと違って柔らかいので、ガラスが割れにくくなっています。
FIX窓のリフォーム費用は15〜40万円!
FIX窓とは、かべにはめ込み、固定して、開閉ができない窓の事をいいます。
よく言われる「はめ殺し」ですね。
開閉できないので、エアコンの温度調節が効率よく行えますが、換気はできないという表裏一体の良し悪しがあります。
福子
開閉ができないFIX窓は、サイズや形の制約が少なく、自由に希望の形にする事ができるので、バリエーションが広がります。
また、FIX窓とオーニング窓の組み合わせ技なども可能です。
オーニング窓のリフォーム費用は20〜45万円!
オーニング窓とは、外側に向かって滑り出すように開閉する窓です。
横長のガラスを2〜4枚縦に連結したタイプの窓もあります。
自由な角度で開閉する事ができ、開けてる間も、ひさしのような役割をするので、雨や雪が部屋の中に入りにくくなります。
福子
それに、家の中から外側のガラスをカンタンに掃除できますよ♪
リフォーム費用を安くする方法について、こちらの記事が参考になります。
リフォームの見積もりについてこちらの記事が参考になります。
まとめ

木製サッシのメリット、デメリットやリフォーム費用についてまとめました。
メリット
- 断熱効果が高い
- 結露が発生しない
- 木の温もりや経年変化を楽しめる
- 環境に優しい
デメリット
- メンテナンスに手間がかかる
- アルミサッシに比べ価格が高い
木製サッシのリフォーム費用
- へーべシーべ引き違い戸:40〜80万円
- FIX窓 : 15〜40万円
- オーニング窓 : 20〜45万円
日本の家は、ロシア人に「寒い」と言わせるくらい、冷えがきびしいそう。
海外では、人を直接温めるのではなく、「家全体を温める」という考え方が主流です。
といってもヒーターフル稼働でストーブをガンガンというわけではないんですよ。
福子
家全体の保温性が高いんです。
なので、極寒の国に住んでいる方も、家の中ではTシャツ、素足で過ごしているんですよ。
保温性が高いということは、家を少しのエネルギーで効率よく温められますね。
室内の熱をどんどん逃してしまっていては、エネルギーがいくらあっても足りません。
ここ数十年で、世界の窓事情も大きく変わり、断熱性能の低いアルミサッシは、もはや時代遅れとなっているんです。
これからは、寒さを我慢してエネルギーを無駄にするより、エコロジーな窓で暖かくて快適な生活を取り入れてみませんか。